スペインのアンダルシアに点在する白い村。
今回は、数あるスペインの白い村の中でも、近年注目度がぐんぐん増している村「フリヒリアナ」について、私の体験談を交えてご紹介します!
真っ白に塗られた家の壁が、太陽のもとキラキラ輝いている、まるで、おとぎ話の中に出てきそうな、幻想的な街並みが最高な場所でした♡
もくじ
1 フリヒリアナってどんなところ?
スペインの南部・アンダルシア地方にある小さな村。
人口は3,000人ほどで、まさしく「村」と呼ぶのにふさわしい、こじんまりとした村です。
アンダルシア地方にはフリヒリアナ以外にも白い村と呼ばれる村が、いくつか点在していますが、数ある白い村の中でも私が「絶対行ってみたい!」と思ったのが、このフリヒリアナでした。
スペインの白い村で一番有名なのはミハスですが、そのミハスよりも観光地化されておらず、素朴な美しさが堪能できるのがフリヒリアナなのです♡
実際行ってみたところ…
めちゃくちゃ美しい街並みに、のんびりした空気…♡!
思いっきりリフレッシュ出来ました!
気合い入れて近くのホテルに一泊したんですが、そこも最高に美しかった!
…ということで、フリヒリアナは、スペインの中でも自信を持っておすすめしたい観光スポットです(^^)
ちなみに、フリヒリアナは国内でもお墨付きを得ている観光名所です!
・1982年に、スペインの景観美化アワードで最優秀賞を受賞
・スペインで一番美しい村に選抜
提供元:taxifrigiliana
フリヒリアナの村は、大きく旧市街と新市街という2つのエリアに分かれています。
地図で見て、左が旧市街、右が新市街です。
ここからは、それぞれのエリアを、おすすめスポットを交えて詳しくご紹介していきますね!
1.1 旧市街
観光には、旧市街がオススメ!
フリヒリアナ旧市街は、もうどこを歩いていても絵になる道ばかりです。2時間くらいあれば回れる広さなので、のんびりお散歩を楽しんでください。
中でもレアル通やバリオ・アルト(アルト地区)の辺りは、お土産やさんやレストランが並んでいて雰囲気があります。
カラフルな扉に、タイルで出来たキュートな看板、鮮やかな鉢植えがあちこちにあって、とっても可愛い!思わずシャッターを切りたくなるような風景ばかりで困っちゃいます!!
旧市街は少し急な坂道が続くので、歩きやすい靴でいくのがオススメです。
1.1.1 お城跡(Resto de Castillo)
旧市街の高台にある、フリヒリアナのお城跡。
お城はほとんど残っていませんが、フリヒリアナ、お隣の街ネルハ、地中海が見渡せる絶景ポイントになっています。
私はその時間には行けませんでしたが、夕陽や朝日の鑑賞にもぴったりだそう。白い家々がオレンジ色に染まる様子は、間違いなく綺麗でしょうね!
1.1.2 フリヒリアナの伯爵宮殿(Palacio de los Condes de Frigiliana o El Ingenio)
スペインの貴族ララ家が住んでいた豪華な邸宅。
村の入り口あたりにある、フリヒリアナのランドマーク的な存在です!
現在は、アラブ式の糖蜜工場になってるそう。サトウキビから作られた、アラブ式の真っ黒な糖蜜はフリヒリアナの特産品なので、お土産にもバッチリです♡
1.1.3 サンアントニオデパドヴァ教会(Parroquia de San Antonio de Padua frigiliana)
15世紀頃までは、イスラム教のモスクだったという教会。
16世紀にクリスチャンによって教会に作り変えられたそうで、モスクだった頃の面影を残すものは鐘楼のみ。
こじんまりとしたルネッサンス様式の教会で、フリヒリアナの歴史を感じさせる美しい内装になっています♡
1.2 新市街
新市街は「本当に地元の人たちが住んでいる場所」という感じで、お土産やさんやレストランはほとんどありません。
こんな家に住んでみたい!ってお家は、たくさんありましたけどね!笑
新市街の入り口付近にインフォメーションオフィスと、フリヒリアナ考古学博物館があるので、基本的にはその辺りまで見れば新市街は十分かなと思います〜。
1.2.1 観光案内所(Oficina de Turismo)
新市街入り口付近にある小さな観光案内所。
係の人が一人いるだけの簡素な案内所ですが、フリヒリアナに着いたら、まずココで地図とバスの時刻表をゲットしてから散策に繰り出すのがオススメです!
建物の上は展望台になっているので、余裕があれば登ってみるのもいいと思います!
見晴らしが良くて気持ちよかったですよ。
1.2.2 フリヒリアナ考古学博物館(Museo Arqueológico de Frigiliana)
2009年にオープンした博物館。
フリヒリアナの文化・歴史的遺産を展示しています。
17世紀に建てられたアペロ邸を再利用した建物で、建物自体も歴史遺産の1つ。
ちなみに入場料は無料!
観光案内所と同じ建物に入っているので、観光案内所のついでに寄るのがいいと思います!
私も実際、ぷらっと中に入ってみました(^^)♡
そんなに大きな博物館ではありませんが、こうやって自分たちのルーツや歴史をしっかり残しているのは素敵ですよね!
ま、展示物の説明が読めないので、ほとんど何の展示かよく分からなかったんですけどね!笑
2 フリヒリアナの歴史
フリヒリアナの歴史が始まったのは、なんと紀元前3000年!
2.1 フリヒリアナの歴史の始まり – 石器時代
フリヒリアナ近くの洞窟では、新石器時代の子供の頭蓋骨が見つかっています。
発見された頭蓋骨は、今もフリヒリアナ考古学博物館に展示されているので、探してみてください。
2.2 初めての文明〜フリヒリアナという名前の由来
紀元前7〜6世紀頃。
フリヒリアナ初の文明として、フェニキア人がやってきました。
村の近くには、フェニキア時代に作られた墓地遺跡が残っています。
紀元前206年頃、フェニキア人の後にやってきたのは、ローマ人。
当時この地域の大金持ちだった「フレシニウス(Frexinius)さん」の名前をとって、村は「フレシニウサナ(Frexiniusana)」と呼ばれるようになります。
これが、フリヒリアナという名前の始まりだと言われています!
2.3 ムーア人の到来
提供元:malagaeast
711年には、ムーア人(北西アフリカのイスラム教徒)が到来!
それから長いこと、元々のフリヒリアナの住人とムーア人は平和に共存していたようです。
その証に、フリヒリアナで発見されたこの時代の鍋には、3つの宗教の印が刻まれています。
キリスト教の十字架・イスラム教の三日月・ユダヤの月が、写真でもはっきり分かりますよね!
フリヒリアナの街は、急で曲がりくねった道が迷路のように伸びているのですが、これも実はムーア人の建築様式だったりします。
14世紀、イスラム教王朝に変わって、キリスト教国の統治が始まってからも、フリヒリアナではイスラム教が信仰され続けていました。
2.4 アルプハラの反乱
提供元:jacothenorth
16世紀以降、スペインではムーア人迫害政策がとられていきます。
それに対抗したムーア人によって、1569年にグラナダのアルプハラで反乱が始まります。そして遂に、アルプハラの反乱は、フリヒリアナにまで到達。
7千人ものムーア人が、ここフリヒリアナの地で戦いました。
伝説によると、この時たくさんのムーア人女性が、キリスト教徒に囚われることよりも、死を選ぶと言って、崖から身を投げたそう。
この事件は、ペニョンデ・フリヒリアナの戦いとして知られています。
村にはその頃の様子を伝えるタイルが、いたるところに飾られているので、ぜひ探してみてください。
2.5 今に残るフリヒリアナの文化
フリヒリアナでは、毎年8月の最終週に「フリヒリアナ・トゥレス・クルトゥレス・フェスティバル(3 culture festival)」というお祭りが開かれています。
このお祭りは、キリスト教・イスラム教・ユダヤ教の3つの宗教が、フリヒリアナという小さな村で互いに尊重しあい、共存していることを祝うお祭りです。
今でも街中ではイスラム系のお店や、ヒジャブで髪を隠すイスラム教女性を見つけることができます。
様々な歴史や文化を経て、美しい村が形成されていったかと思うと、ちょっぴり感慨深くなりませんか?(^^)
3 フリヒリアナおすすめ時期
フリヒリアナの街並みを美しく彩るカラフルな花、ブーゲンビリア。
ブーゲンビリアが花を咲かせる時期は、4~5月と9~10月の年に2度。
もしもブーゲンビリアを楽しみたい場合は、その時期を狙っていくのがおすすめです。
また8月最終週に開催されるお祭り「フリヒリアナ・トゥレス・クルトゥレス・フェスティバル(3 culture festival)」に合わせて訪れるのも楽しそうですね!
4 フリヒリアナはどこにあるの?地図付で解説
フリヒリアナは、スペイン南部のアンダルシア地方にあります。
また、大きめの都市だと、マラガやグラナダが比較的近くに位置しています。
お隣のネルハ(NERJA)は地中海に面していて、お天気がいいとアフリカ大陸が見えます。
フリヒリアナは、ネルハから山道を20分ほど上がった山腹にあります。
5 フリヒリアナへのアクセス・行き方
アンダルシア地方はあまり電車が走っていないので、移動はバスになります。
他にも一応、タクシー、レンタカー、ツアーという手もあります。
ルートは大きく2つ。
① グラナダ → ネルハ → フリヒリアナ
② マラガ → ネルハ → フリヒリアナ
私も使ったバスでの行き方については、別記事で詳しくご説明しています。
提供元:hoteles.com
なお、バスで行く場合は、ネルハでの乗り換え時に、大きな荷物を預けてしまった方がいいかもしれません。
フリヒリアナには、コインロッカーがなかったので!!
ネルハのバス停脇にあるホステル「HOSTAL AZAHARA」では、荷物の預かりサービスをやっています!
お値段は、スーツケース1つにつき、2ユーロ。
6 フリヒリアナのおすすめレストラン
フリヒリアナのレストランは良心的な値段で美味しいところが多いので、食事に寄らない手はありません!
フリヒリアナでおすすめのレストランをいくつかピックアップしたので、良かったら参考にしてください。
6.1 Restaurante Bar Virtudes
フリヒリアナの入り口にあって一際目立っている、雰囲気最高のレストラン!
テラス席もあるので、景色を楽しみながら食事をするのにぴったりです。シーフードのパスタやパエリアが美味しくて大人気のようですね。
私も行ってみたかったんですが、場所が良すぎるせいか結構混雑していたので見送りました(^^;)
6.2 Plaza 45
提供元:Plaza45-facebook
こちらは、ハンバーガーやタパスのような軽食も楽しめるレストラン。デザートやちょっとした一品料理もあって、気軽に立ち寄りやすい雰囲気です。
もちろん、肉や魚、パスタなんかもあるので、しっかり食べたい人も大丈夫!
こちらも結構な人気店で、賑わっていました。
6.3 Restaurante El Adarve
こちらは旧市街の坂を少し登ったところにあるレストラン。
入り口がひっそりとしたアーチの先にあって、ちょっと隠れ家的な雰囲気です。
中に入ってみるとびっくり!フリヒリアナを見下ろすテラス席が素敵!!
思わず写真を撮りまくっちゃいました。
私はここでリゾットを注文♡チーズたっぷりで美味しかったです。
7 フリヒリアナのおすすめ宿泊施設
7.1 ラ ポサダ モリスカ(La Posada Morisca)
提供元:laposadamorisca
フリヒリアナが一望できる、眺めが自慢のホテル。
フリヒリアナからは1kmくらいで、徒歩だと25分、タクシーで5分程度の場所にあります。
スタイリッシュな内装とのんびりと落ち着いた雰囲気で、静かに過ごすのにぴったりです。
7.2 ホテル ルーラル ロス カラコレス
私が滞在したホテルがこちら。
特徴的なフォルムのコテージが、とっても可愛らしくて目を引きます。
フリヒリアナからは、タクシーで15分くらい。
人里離れた静かな場所で、周りにはなーんにもない!とにかくゆーっくり、ぼんやりしたくなるホテルでした。
一泊で帰るのが勿体なかった〜。
夜はコテージからフリヒリアナの夜景を、朝は地中海から登る朝日を眺めて、気持ちのいい時間を過ごしました。
朝食はブッフェ形式。
テラスで食べる朝食は最高〜!アンダルシアの朝日を浴びなからいただきました♡
8 まとめ
√ フリヒリアナは、スペインで一番美しい村
√ フリヒリアナは、イスラム教徒ムーア人の文化が色濃く残る街並み
√ フリヒリアナに来たら、レストランにも寄ってみよう!
太陽が輝く、美しい村、フリヒリアナ!
スペインにお越しの際は、ぜひ立ち寄ってみてください♩
以上、おしるこでした!