シーパンドンは、ラオスの南部に位置する「極上の楽園」といわれています。
そもそも、人によってはラオスってどこ?
から始まるかも知れませんが、タイに隣接している国になります。
シーパンドンは、カンボジアとの国境に面したメコン川に浮かぶたくさんの島々で構成されたエリアの総称として呼ばれています。
大半は人が住んでいない無人島となっていますが、人が住んでいる島では人々がお米を育てたり、鶏などの家畜を飼育したり、魚を獲ったりしながら昔ながらの生活をしています。
今回は、そんなラオスの楽園・シーパンドンについてご紹介します。
もくじ
1 シーパンドンの魅力
シーパンドンの話をする前に、シーパンドンがあるラオスってそもそもなんかあったっけ?
と思われる方も、いらっしゃると思います。
あっていますよ。そうです。何も無いんです。
(すいません、言い過ぎました…)
しかし、最近のラオスは「世界一何も無い国」ながら「世界一行きたい国」「世界一行って満足する国」ともいわれ、欧米人を中心に注目を集めている国となっています。
何も無いが故に、のんびりとしたゆるい雰囲気が、旅人も心を癒し満足させるのかもしれません。
そしてシーパンドンは、そんなラオスの中でも楽園と呼ばれ「沈没スポット」と呼ばれるほど居心地が良く、バックパッカーや長期旅行者にも人気のエリアです。
旅人が出入りするようになったのは20年ほど前からと言われ、手付かずの自然もまだ多く残っています。
今ではレストランや宿なども増え、さながらラオスのリゾート地のようなエリアになっています。
2 シーパンドンまでの行き方
2.1 日本からラオスまで
日本からラオスまでは直行便が出ておらず、ベトナムやタイを経由して行くのが一般的です。
まずは、首都・ビエンチャンまたはルアンパパーンという街まで飛行機で行きます。
ビエンチャンまたはルアンパパーンからパクセという街まで行き、そこからシーパンドンへと向かいます。
こちらの記事でシーパンドンまでの詳しい行き方について紹介していますので、良ければ見てみて下さい♪
3 シーパンドン の見どころ
3.1 コーンパペンの滝
コーンパペンの滝は、シーパンドン の見どころの一つです。シーパンドンには島々の間に生まれた滝がたくさん存在します。
ゆっくり流れるメコン川ですが、島によって水の流れが変化し、勢いを増すのです。特に島々の並びが狭くなっている場所には激しい流れの滝が生まれます。
その中でも一番におすすめな滝が、コーンパペンの滝です。コーンパペンの滝はアジア最大級の水量を誇るといわれています。
轟々を力強い音を立てて流れるコーンパペンの滝は、大自然のパワーを感じられます。
コーンパペンの滝までは、ナカサンからバイクタクシーで20分~30分で行くことが出来ます。
途中、道が悪い場合もあるので、時間に余裕を持って出掛けるのがおすすめです。
また、服装も半袖・短パン・ビーチサンダルなどの軽装は避け、長袖に長ズボン、滑りにくい靴で行くようにしましょう。
3.2 デット島
デット島は、シーパンドン にある島の一つです。ナカサンからボートで行くことが出来ます。
デット島はとてものんびりした島です。犬がゴロンと昼寝をしていたり、レストランなどもシャッターがなく、いろいろな物が出しっ放しのまま店員さんが誰もいない、なんていう平和な光景が見られるでしょう。
道は舗装されていないところが多く、小さな売店や素朴なゲストハウスがいくつかあります。
島の人々は車を利用することが殆どなく、彼らの移動手段は自転車やバイクとなっています。
デット島ではぜひ自転車で島巡りをすることをおすすめします。
ホテルで150円程でレンタルすることができ、ゆったりと島の雰囲気を味わいながら探検することが出来ます。
レストランでは南国のフルーツや、東南アジアならではの甘い練乳コーヒーを味わうことが出来ます。
また、デット島はメコン川に沈む夕日が美しいことでも有名です。夕方になったら方角を確認して川沿いのカフェにスタンバイ、のんびり夕日が沈むのをただただ眺める時間は、贅沢この上ありません。
注意すべき点は、デット島にはATMがないことです。両替所はありますが外貨からの両替レートが悪いため、デット島に行く前に両替しておくことをおすすめします。
3.3 コーン島
コーン島も、シーパンドン にある島の一つです。ナカサンからボートで行くか、デット島からも橋を渡って行くことが出来ます。
ナカサンからボートで行く場合は、デット島→コーン島の順番で到着します。デット島から橋を渡って行く際は、入島料が500円程かかるので用意しておきましょう。
コーン島にはソムパミットの滝があり、コーンパペンの滝に次ぐ迫力ある観光スポットといわれています。コーン島のメインストリートには外国人向けのレストランやゲストハウスが並んでいます。
宿泊費や食費は外国人向けに設定されているせいか、カンボジアなどに比べてもやや高めです。
デット島に比べると観光客は少なく、ホテルやレストラン、お店の数もそれに伴い少なめですが、その分コーン島では喧騒から離れてのんびりした自分時間を過ごすことが出来ます。
3.4 川イルカ
実はこのメコン川にあるシーパンドンには、絶滅危惧種の動物が住んでいます。それがイワラジイルカという川イルカの仲間です。イワラジイルカは地球上で100頭前後しかいないといわれています。
そんな貴重な川イルカに会うには、いろいろな用意が必要だろうと思ってしまいますが、そこがのんびりしたラオスの良いところなのか、特別な準備を必要とするわけでもなく、ツアーに参加する必要もありません。
川イルカにはコーン島の南端で会うことが出来ます。
川イルカに会えるチャンスが大きいのは早朝です。頑張って早起きをして、川イルカに会いに行きましょう。
コーン島の船着場に到着したら、川イルカを見たいと伝えると現地の方がモーターボートに乗せてくれます。
料金は交渉次第となってしまいますが、800円前後になるように交渉に挑戦してみましょう。
値段交渉も、東南アジア旅行の醍醐味ですよね。
川イルカに会えるのは運も必要ですが、現地の方は目が良いので、川イルカを見つけるのを手伝ってくれるはずです。
4.シーパンドン周辺の宿泊施設
シーパンドンは、今ではラオスのリゾート地と呼ばれています。
そのため、シーパンドン周辺には数多くのホテル、ゲストハウス等の宿泊施設があります。
値段も、トイレやシャワー共同の千円に満たないゲストハウスから、豪華なリゾート気分が味わえる1万円前後のホテルまで選択肢も様々です。
4.1 シーパンドンのおすすめゲストハウス:Khamphouy
こちらのゲストハウスは千円ほどのお安い宿泊費ながら、エアコンもあり、寝具も清潔と評判です。
立地も良く、メコン川沿いにあるためシーパンドンらしい景色をこのゲストハウスから眺めることが出来ます。空港までの送迎もあり、Wi-Fi環境も整っています。
4.2 シーパンドンのおすすめホテル:La Folie Lodge
こちらのホテルは、シーパンドンで豪華なリゾート気分を味わうことが出来ます。
メコン川のほとりに位置し、プールやプライベートバルコニーもあります。空港までの送迎やWi-Fi環境が整っているのはもちろんのこと、ホテルのスタッフさんが様々な言語に対応しているため、ラオス初心者でも安心して泊まることが出来ます。
シーパンドン 周辺の宿泊施設を探す際の注意点としては、メコン川沿いにあり、かつ夕日が見える方角にある宿泊施設は、時期によっては埋まってしまっていることも多いため、早めの予約をおすすめします。
ラオスをはじめとした東南アジアは乾季である11月~2月がハイシーズンと呼ばれ、観光客が増えるといわれています。
乾季は宿泊施設の空きを早めにチェックして、最高の旅にしましょう。
5 シーパンドンの気候
シーパンドンのあるラオスは東南アジアに属し、気候は熱帯モンスーン気候に分類されます。気温は年じゅう暖かですが、大きくは雨季・乾季・暑季の3つに分けることが出来ます。
<雨季>
5月中旬~10月になります。年間降水量の90パーセントはこの雨季に降ります。
東南アジアの雨といえば、一日中シトシトと降り続く日本の梅雨とは違って、ザッと降ってサッと止むスコールが一般的です。
ラオスもそれに外れず、一日中雨が降り続くことは少ないため、雨季でも観光に行けないことはありません。
コーンパペンの滝などは、雨季に行けば大迫力の落水が見られることでしょう。
しかし、雨季は30度超えの日が続くうえに、雨のせいで湿度が増し、大変に蒸し暑いです。体調管理や食材には十分な注意が必要です。
<乾季>
11月~2月はラオスの乾季に突入します。
乾季になると気温も下がり、雨も殆ど降らないため、東南アジアを旅するにはベストシーズンです。
注意点としては、朝晩は15度近い気温になる日もあり、想像以上に寒く感じることがあります。長袖の防寒着を持っていくのがおすすめです。
<暑季>
3月~5月は、ラオスで最も暑い時期になります。
気温は連日40度近い気温になります。
朝晩も熱帯夜が続き、エアコンなしの宿泊施設だと寝苦しいかもしれません。
この時期にシーパンドン に行かれる際は、熱中症にならないように準備をしていくことをおすすめします。
水分補給、塩分補給を心がけ、体調管理に気をつけましょう。日中に無理をして炎天下の中を動き過ぎないようにしましょう。
雨季に向けて、激しい雷を伴う夕立ちが増える時期でもあるので、カッパ等の雨具も持っていると安心です。
シーパンドンはメコン川に位置するため、一年を通して蚊も発生します。
蚊は、デング熱などの病気を持っている場合もありますので、虫除けスプレーなどの蚊対策もしておきましょう。
6.シーパンドン旅行のまとめ
ラオスのリゾートと呼ばれるシーパンドン 。人気テレビ番組で、ラオスはこのように紹介されていました。
“タイのような美味しい料理があるわけでもなければ、カンボジアのようにアンコールワットがあるわけでもない、何もない国”ラオスはこの「何もない」というのを強みにしている国なのです。
そのラオスの中でも、シーパンドンはさらにのんびりとした何もない時間をゆったりと味わうことが出来ます。
何もかもを忘れて、メコン川から昇る朝日、沈む夕日をただただ眺めてみてはいかがでしょうか。
人混みや喧騒から離れて、自転車で島をまわりながら、現地の人々の昔ながらの生活に溶け込むのも、新しい何かが見えるきっかけになるかもしれません。