今回は世界中で愛される観光大国のスペインが舞台です。
スペインには世界遺産がたくさんありますが、みなさんはスペイン南部アンダルシア地方の「コルドバ」という町はご存知ですか?
小さめの街なのですが、アンダルシア地方特有の中庭付きのおしゃれな家屋と石畳が並ぶ様が見事で「花の都」と呼ばれ世界中の旅行客に人気の場所です。
今回はそんな花の都コルドバにある世界遺産の「メスキータ」をご紹介致します。
もくじ
1 スペインに現存するメスキータとは?
メスキータは、スペインに現存している建物で唯一の大型のモスクです。
785年、後ウマイヤ朝というイスラム教国家のモスクとして建設されました。
興味深いのは、その後時代が変わり、キリスト教のカトリック教徒が権力を握った1236年からは、内部に礼拝堂を設けたりカテドラル(大聖堂)が新設されたりと、メスキータはイスラム教とキリスト教の2つの宗教が混在する世界的に見ても大変貴重な建築様式になっています。
2 メスキータがある街コルドバ
スペイン南部アンダルシア地方のコルドバにあります。この街は歴史地区として保護されていて、その一角にメスキータはあります。
3 メスキータがあるコルドバまでの行き方
コルドバには空港はないので、最寄りの空港はセビーリャかマラガになります。
日本からのアクセスですと、ヨーロッパ経由か、マドリードやバルセロナから国内線で乗り継ぐのが一般的で、スペイン国内の移動は中長距離バスや列車が便利です。
3.1 セビーリャ⇔コルドバ
【鉄道】
約30ユーロ/約1時間/多い(1時間に約一本)/RENFE
…(”値段/所要時間/運行間隔/運行会社”の順で記載。以降同様です。)
【バス】
約12ユーロ/約2時間/少ない(1日に数本)/ALSA
3.2 マラガ⇔コルドバ
【鉄道】
約30ユーロ/約1時間/多い(1時間に約一本)/RENFE
【バス】
約12ユーロ/約2時間/少ない(1日に数本)/ALSA
見て頂くとわかる通り、セビーリャとマラガどちらから向かってもそんなに違いはありませんが、【鉄道】か【バス】かによって値段や時間などが変わってくるため、旅のスタイルに合わせて組み合わせるのがよいです。
ちなみに、【鉄道】/【バス】共に、会社が限られてるためチケットは駅窓口かネットで簡単に買えることができるのでそこはとても便利です。
3.3 マドリード⇔コルドバ
こちらは先に結論を言ってしまいますが、マドリードからの場合、バスの選択肢もありますが時間がかかりすぎてしまうのでおすすめしません。
ということで、【鉄道】一択です。
【鉄道】
約50ユーロ/約1時間45分/多い(1時間に約一本)/RENFE
4 メスキータの営業時間
営業時間は、月や曜日単位でも変わるのでご注意下さい。
また、最新の情報については、下記の公式HPにて確認をお願い致します。
営業時間:10:00~19:00、11~2月は~18:00、日曜~18:00
定休日:無休
公式HP:メスキータ
5 メスキータへの入場料
・大人10ユーロ
・学生(10歳~14歳)5ユーロ
※10歳以下無料
月曜日〜土曜日の8:30~9:30は、大聖堂でミサが行われているので、誰でも入場が無料になります!
団体客も少なく、落ち着いて見ることのできる時間なのでおすすめです。
6 メスキータのナイトツアー
ツアーでは、映像にてメスキータの歴史について学び、すっかり日が落ちて暗くなったメスキータの室内を散策します。
主要な場所でオーディオガイド(日本語あり)による解説が流れます。
特に音楽とライトアップが融合されたメスキータ内は何とも幻想的で、昼では感じることができない貴重な体験ができると思います。
基本は、1日限定1,2回で、各開催時間や日程はシーズンによって変更がありますので、行く前に公式サイトで確認しておくことをおすすめします。
値段:18ユーロ
所要時間:1時間
1回の上限人数:100人
開催時間:20~23時(日によって異なります。)
公式HP:メスキータ(コルドバの魂)
公式HP:メスキータ(開催状況確認表)
7 チケット予約の方法
メスキータ公式サイトにてネット予約が可能です。
がっ!
私がスペイン語分からないだけなのか分りませんが、正直、公式HPの作りがよく分かりません(笑)
何を言っているのかというと、公式HPのチケットという”ボタン”があるのですが、このボタンを押すと、日中の予約分は出て来るのですが、ナイトツアーの予約ができないんです!(誰か教えて(笑))
でっ、
結局、どう乗り切ったかというと、下記のサイトに飛んだ先の右側に、原文だと「El Corte Ingles」、グーグル日本語翻訳verで「デパートのエルコルテイングレス」という箇所をクリックする事でようやく予約画面に辿り着けました!
公式HP:メスキータ(予約)
日中分については、チケット売り場でも買うことはできますが、ナイトツアー分については公式HPからの予約が必要が必要になりますので、皆さん同じ轍を踏まないでくださいね…(まぁ、売り切れる前に事前に買うことができるので、日中分についてもネット予約に越したことはないですが…)
繰り返しになりますが、月曜日~土曜日の8:30~9:30は大聖堂でミサが行われているのでこのタイミングなら入場無料。
但し、当然ミサの最中なので厳かな気持ちで節度ある行動で♪
8 大聖堂の中の様子&所要時間
まず入場して目に飛び込んでくるのが、赤と白のアーチが無数に並ぶ姿が圧巻である礼拝の間です。
円柱の森と呼ばれる、馬蹄形アーチがとても幻想的で、日本とは異なる建築技術にも目を見張るものがあります。
また、至るところでイスラム教建築とキリスト教建築の融合を見ることができます。
ゆっくり大聖堂や中庭を見て周ると、だいたい1.5時間くらいかかります。
9 メスキータの歴史
正直、うんちくの部類になる話かも知れませんが、歴史とかを知った状態で見に行くと新しい視点で建物を見ることをできるので、新しい発見につながることも多いはず♪
と思って、勝手につらつらと…
○6~7世紀
元々、メスキータがある土地には、西ゴート王国時代に建設されたカトリックの聖ビセンテ教会がありました。
○7世紀北
アフリカからイベリア半島に侵入したイスラム勢力が、後ウマイヤ朝を建国し西ゴート王国を征服する。教会の半分をモスクとしました。
○7世紀後半以降
784年、コルドバの初代アミール、アブド・アッラフマーン1世の命令によって、コルドバ教会の所有部分を買い取り、王宮に隣接するモスクとして建設工事がスタート。
妃の名をとってAljamaMosqueと名付けられました。その後にアブド・アッラフマーン3世(889年-961年)がミナレット(塔)の建設を命じ、961年、ハカム2世の命令により、拡張工事が実施され、ミフラーブ(礼拝室の最奥の壁に設けられた一種の壁龕)も拡張されました。
987年、アル・マンスール・イブン・アビ・アーミルにより拡張工事、現在のメスキータの形となりました。
うん。
つまり、結論を言うと歴代4人の国王が関わり、約200年の歳月かけて現在の姿になったんですね。
10 近くの観光スポット 花の小径
コルドバは町全体が歴史地区になっており、ただ散策をするだけで面白いのですが、その中でも特に人気なスポットを1つ紹介致します。
「花の小径(CallejadelasFlores)」
メスキータ観光の後で、ほとんど全ての観光客が訪れるのがこの細い路地です。
アンダルシア地方の家屋の特徴となっている中庭付きの家々の軒先にはおしゃれで可愛い鉢植えの花がアレンジされて飾られていて女性に大変人気なスポットになっています。
花が咲く5月にはフラワーフェスティバルを開催されて大変にぎやかになりますので、コルドバを訪れる際は5月をおすすめします。