タイ

ワットポーの入場料や営業時間、行き方、服装の注意点は?

数々の観光名所があり、日本人にも大人気の国・タイ。

特に首都バンコクには、古くからあるお寺や市場、インスタ映えするナイトマーケット、そして最新のスポットまで、一回の旅行では行ききれない程の観光スポットが盛りだくさんです。

今回は、まずタイに行ったら訪れるべき場所、タイの首都バンコクにあるワットポーについてご紹介します。

※ご紹介するタイバーツ料金は、3.5をかけると日本円の大体の値段がわかります。

例)100バーツ→100×3.5=約350円

1 ワットポーとは?

タイは国民の90%が仏教を信仰しており、仏教が生活に根付いている国です。タイではどんな街、村にも必ずお寺があり、オレンジ色の袈裟を着た僧侶の姿をあちらこちらで見かけます。

タイの人々を眺めていても、お祈りをする仏壇があれば、それがどんなに小さなものであれ足を止めて手を合わせ、お祈りを捧げる姿を見かけます。

そしてワットポーは、タイの首都バンコクでも随一の広さを誇り、そして一番に古い歴史を持つ寺院です。

ワットポーで特に有名なのが全長46メートル、高さ15メートルの大きな金色の涅槃像です。タイの人々からは「涅槃寺」と呼ばれて愛されています。

ワットポーは1788年、アユタヤ王朝時代からあったお寺をラーマ1世(ラーマというのが歴代のタイの王様のことです。)が再建したもので、正式名称は「ワット・プラ・チェートゥ・ポン・ラーチャ・ワ・ララーム」というそうです。

とっても長い名前ですね!お寺の名前は、長い方が箔が付くという理由で、このように長い名前になったと言われています。

また、ラーマ3世によって「医学の府」とされ医術や天文学、歴史学の学問所が置かれたワットポーは、学問の中心地ともなりました。

高等教育や大学がタイで初めて始まった場所とも言われているそうです。

そして、ワットポーはタイマッサージの総本山としても有名です。

ワットポーの敷地内にはタイ古式マッサージの学校もあるうえに、観光客もその本格的なタイ古式マッサージを受けることが出来ます。

公式HP:ワットポー

2 ワットポーへの行き方は?

2.1 電車

ワットポーの最寄り駅は、MRT(地下鉄)のサナムチャイ駅になります。

サナムチャイ駅からは歩いて約5分程でワットポーに到着します。

地下鉄から地上に上がると、多くの人がワットポーに向かって歩いているため、その流れについていけばすぐ辿り着くことが出来ます。

あまり人がいない場合でも、地上に出ると地図もあるため簡単に移動できます。

また、駅周辺ではトゥクトゥクドライバーが元気よく、しつこく客引きをしていますが、それに負けずにワットポーまで歩いて行きましょう。

2.2 電車と水上バス

もし、バンコクのチャオプラヤー川で水上バスを体験してみたいという方におすすめです。

水上バスはBTS(バンコクスカイトレイン)のサパーンタクシン駅の2番出口から徒歩1〜2分ほどのところにある船着場から乗ることが出来ます。

船着場にはたくさん人がいるので、行くとすぐにわかります。

船着場からはいくつかのコースを回る船が出ており、コースごとに色分けされていますが、ワットポーに行く場合には青コースの船がおすすめです。

青コースの船は「チャオプラヤー・ツーリストボート」と呼ばれており、その名の通り、観光客のための船になっています。

船の案内などタイ語だけでなく英語でも表記があるため、解りやすいのがポイントです。

青コースのチケットを船着場で買う時には「Buy ticket」と書かれた看板が上から下がっている場所を目指して行けば大丈夫です。

その看板が掲げられたすぐ奥にチケットカウンターがありますので、係員さんに「ワットポー」と伝えましょう。

お金を支払うと、レシートと乗車券を渡されます。途中でチケット確認をされる場合もあるので、レシートと乗車券はワットポーに行くまで失くさないように気をつけましょう。

船の料金:青コース:60バーツ

次におすすめなのがオレンジコースの船「チャオプラヤー・エクスプレス」です。

オレンジコースの船は地元の人も移動手段として使用するため本数が多く、さらに青コースの船よりも安いのがポイントです。

もし何度かバンコクに来ている、英語が書いてなくても直感で行ける!という方にはおすすめです。

オレンジコースの船のチケットは、船着場の中央に小さなチケットカウンターがあるのでそこで購入になります。

船の料金:オレンジコース:15バーツ

また、BTS(バンコクスカイトレイン)のサパーンタクシン駅からではなく、こちらもバンコクの観光名所である中華街から船に乗る方法もあります。

中華街の最寄り駅はMRT(地下鉄)のWat Mangkon駅です。

駅を降りてすぐに中華街に辿り着けます。そして中華街を堪能後に西南にある川に向かって歩いて行くと、船着場に15分程で到着することが出来ます。

スマホのGoogle Mapなどを見ながら歩いて行けば安心です。

万が一、スマホが無い場合にはタクシーで行きましょう。

タクシードライバーに「ボート」と伝えれば問題ありません。中華街から船着場まではタクシーで70バーツ程です。

中華街近くの船着場からも船のコースごとに色分けされており、青色のボートが「チャオプラヤー・ツーリストボート」です。

船着場の入り口すぐ左側に青いチケットカウンターがありますので、そこで「ワットポー」と伝えましょう。

お金を支払うと、レシートと乗車券を渡されます。途中でチケット確認をされる場合もあるので、レシートと乗車券はワットポーに行くまで失くさないように気をつけましょう。

船が来る時間になると、係員が「ワットポー!ワットポー!」と大きな声で呼びかけてくれるので、付いて行くと船に乗ることが出来ます。

そして、青色コースより安くて本数の多いオレンジコースの船「チャオプラヤー・エクスプレス」も同様に出ています。青色コースのチケットカウンターの右手にオレンジ色のカウンターがありますので、そこで「ワットポー」と伝えてチケットを購入しましょう。(船の料金はサパーンタクシン駅近くの船着き場と同じで、青が60、オレンジが15バーツです。)

船は、ワットポー以外の寺院や場所も回るため、降りる時には

「グランパレー!」

という船員さんの掛け声を頼りに降りましょう。グランパレーとは「Grand Palace(グランドパレス:ワットポー近くの王宮です。)」のことです。

船着場からワットポーまでの徒歩での移動時間は

青コースの船:徒歩15分
オレンジコースの船:徒歩2分

で到着します。多くの人がワットポーに向かって船着場から歩いて行くため、付いて行けば到着することが出来るでしょう。

2.3 タクシー

Grabアプリを利用してワットポーに行くのが一番簡単で安全です。しかし、観光地周辺や通勤ラッシュ・帰宅ラッシュの時間帯はなかなかGrabタクシーが捕まらない場合もあります。その時には、街中でノーマルにタクシーを捕まえるのも手です。

ただし、街中でタクシーを捕まえる際には注意点があります。

「メーター?」と確認して、料金メーターで目的地まで行ってくれるタクシーを利用しましょう。

タイの法律で禁止になったとはいえ、メーターを利用せず「300バーツ」などとぼったくりをしてくるタクシードライバーもまだまだいますのでご注意を。

また、料金メーターに仕掛けをしているタクシードライバーもおり、どんどん料金メーターの料金が上がっていってしまう事もあります。

もしGrabアプリがあれば、大体の値段相場を予め調べておくと良いでしょう。

また、Grabのようにクレジットカードが利用できないので、ドライバーがお釣りを持っていない場合に備えて細かいお金を用意しておくと良いでしょう。

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2.4 トゥクトゥク

せっかくタイに来たのだから、トゥクトゥクに乗ってみたい!と思われる方もいらっしゃると思います。

しかし、現在ではトゥクトゥクが一番に値段交渉が難しい乗り物かもしれません。特に、大きなホテルや有名観光地で客引きしているトゥクトゥクはぼったくりが当たり前なので気をつけましょう。

少し多めに払って、タイの風を感じよう!というくらいの気持ちで乗るのが良いかもしれません。

2.5 徒歩で行く方法

もし、タイ・バンコク旅行の宿泊先がバックパッカーの聖地であるカオサン通り周辺であれば、徒歩で行くことも可能です。

カオサン通り周辺からは10分から15分程で行くことが出来ます。特に日中は暑いので、水分・塩分補給や日焼け止めなどを忘れずに行きましょう。

3 ワットポー観光の注意点

3.1 服装

ワットポーに入る時には、以下の服装はNGとなっています。

<女性>
・ノースリーブ
・ミニスカート、短パン
・帽子(建物の中に入る時に脱ぐ必要がある)

<男性>
・ノースリーブ
・短パン
・帽子(建物の中に入る時に脱ぐ必要がある)

観光客にとっては観光スポットであるワットポーですが、タイの人々にとっては神聖な場所ですので、敬意を持ちマナーを守って拝観しましょう。

特に女性は、露出の多い格好は厳禁ですので気をつけましょう。

ワットポー入り口にも服装についての注意書きがわかりやすく絵で描かれていますので、目を通しましょう。

万が一、ノースリーブでワットポー観光に行ってしまった場合は注意を受け、ワットポーにあるレンタルのストール等を借りて拝観するかたちになります。

予め、ストールやショールを自身で用意しておくのも良いですね。

帽子は熱中症対策として大事なアイテムでもあるので、ワットポー境内の建物に入る際だけ気をつけて脱ぐようにしましょう。

サンダルは問題ありません。建物に入る際にサンダルを含めた履物を脱ぐように指示されますのでその時は指示に従いましょう。(靴下は履いたままでも大丈夫です。)

ちなみにバンコクの服装・気候の目安はこちら↓
11月〜2月:乾季でカラッとしており比較的過ごしやすい(朝晩は上着があると良い)
3月〜5月:とても暑く、時々雨が降る(40度近い気温が続くので熱中症に特に注意)
6月〜10月:雨季で一日に一度は豪雨が降り、蒸し暑い

いずれの季節も日本人にとっては常夏の気候に感じますので、熱中症対策をしつつも寺院拝観の際に失礼に当たらない服装の準備をしておきましょう。

3.2 拝観時間

ワットポーの営業時間(拝観時間)は以下の通りです。

・8:30am〜6:30pm

ワットポーは年中無休となっていますが、仏教・王様関連の特別な行事・改装など何かしらの理由で入場できない場合もあります。念の為、行く前に仏教・王様関連の祝日を調べておくと良いでしょう。

3.3 入場料

ワットポーの入場料は200バーツです。(水のペットボトル1本付き)

※2019年より100バーツから200バーツに値上げされました。

入場料は、ワットポーの入り口で購入し、購入後にワットポー寺院のスタッフに見せて入場可になります。

ちなみにおまけの水のペットボトルは、ワットポー境内にチケットと交換してくれる場所がありますので、探検がてら探してみましょう!

3.4 ワットポー境内のマップ

ワットポー境内のマップは境内にも置かれていますが、予めスクリーンショットやプリントアウトしておき、それを眺めながら回るのも良いですね!

4 ワットポーの見どころ

4.1 涅槃像

ワットポーで一番の見どころといえば、やはりこの涅槃像です。「寝釈迦仏」「寝仏」などとも呼ばれています。横たわっているお釈迦様のことを総称して涅槃像と呼ぶそうです。

涅槃像は、お釈迦様の亡くなる前後の姿を表しており、お釈迦様の目が閉じていれば亡くなった直後、目が開いていれば亡くなる直前に弟子たちへ最後の教えを説いている姿となります。

ちなみにワットポーの涅槃像は目を開けていらっしゃいますので、ぜひ確認してみてください!

ワットポーの涅槃像は全長46メートル、高さ15メートルと、とても大きいのが特徴です。注目すべきは、誰もがじっくり眺めてしまう涅槃像の足の裏の美しい絵です。108もの図柄で描かれた仏教の宇宙観「モンコイロンペート」といわれ、人々を幸福をもたらすそうです。ぜひ写真に撮っておきたいですね!

徳積み体験が出来る!?

この涅槃像のある建物では「徳積み」体験も出来ます。

涅槃像の背中側の壁には108個の壺が置かれています。そう、108とは人間の煩悩の数です。この108個の壺に硬貨を入れていくごとに煩悩がなくなるとされています。

涅槃像の足元の近くで、タイバーツを25サタン(1バーツ未満のお金)に両替してくれる場所がありますので、108つの煩悩消しにぜひ挑戦してみてください。

4.2 ラーマ王4代の仏塔

タイの人々にとって王様はとても偉大で絶対的なものです。ワットポー境内には歴代の王たちの遺骨が納められているという42メートルの高さを誇る4つの仏塔が建っています。

ラーマ1世:緑
ラーマ2世:白
ラーマ3世:黄
ラーマ4世:青

といったデザインや色の違いを観察してみましょう。タイの歴史を調べてから見学するのも面白いですね。

ちなみに、ラーマ4世より後の王たちは仏塔は必要ないと断られ、建設はされなかったそうです。

4.3 本堂

小ぢんまりとしていながらも、厳かな雰囲気が漂う本堂もぜひ訪れてみましょう。

ラーマ1世がチャオプラヤー川西岸にあった違う寺院から移設した座釈迦像を拝見することが出来ます。

釈迦像はブロンズ製だそうですが、表面に金箔が施され美しく輝いています。

高い天井も特徴のこの本堂には、台座にはラーマ1世の遺骨が納められています。涅槃像に比べ観光客も少なく、写真撮影もすることが出来ます。ゆっくりと神聖な空気を感じることができる場所です。

4.4 回廊

ワットポー境内には内回廊・外回廊があります。

この二重の回廊はラーマ3世の時代に作られたそうです。

どちらの回廊にもたくさんの仏陀像が納められていて、内回廊には150体、外回廊には244体の仏陀像があります。

これらの仏陀像はタイ北部から持ち込まれたものや寄贈されたものなどが多いそうで、様々な表情の仏陀を見ることが出来ます。

建っている仏陀像や座っている仏陀像など、そのスタイルも正に十体十色、ゆっくり観察しながら日本の寺院の仏陀像を思い出し比べてみるのも面白いです。

4.5 タイマッサージ

ワットポーならではの見どころといえば、大きな涅槃像ともう一点、この本格的なタイマッサージをまさかの寺院で受けられる!という点です。

ワットポーの境内にはタイマッサージの学校があり、ここで勉強している学生たちのマッサージを受けることが出来ます。

マッサージといえば他の東南アジアの国々でも安価な値段で受けることが出来ますが、ただ撫でられているだけだったり、マッサージ師の爪が伸びていて痛かったり・・・という「安かろう」体験をされた方もいらっしゃると思います。

しかし、ワットポーは伝統あるタイマッサージの総本山、気持ちの良い「効く」タイマッサージを受けることが出来ます。

<ワットポー・タイマッサージ料金>

タイ古式マッサージ(30分):320バーツ
タイ古式マッサージ(60分):540バーツ
フットマッサージ(30分):340バーツ
フットマッサージ(60分):580バーツ
オイルマッサージ(60分):680バーツ

<ワットポー・タイマッサージ営業時間>

8:00am〜7:00pm

※ワットポーのタイマッサージはいずれのメニューも事前予約が不可となっています。観光客が多いシーズンだと特にタイ古式マッサージはかなり待つ場合があります。フットマッサージは比較的待ち時間なしで受けられる事が多いです。

4.6 ルーシーダットン体験

最近、日本では「タイ式ヨガ」として人気のあるルーシーダットン。

なんと、そのルーシーダットンがこのワットポーで無料体験することが出来ます。

ルーシーダットンは、マッサージを施す人自身がまずは健康でなくてはならない、という考えから始まった体操で、ワットポー境内にあるマッサージ師たちが自らの健康のため、毎朝ルーシーダットンを行なっています。

<ルーシーダットン開催時間>

8:00am〜8:30pm(毎朝開催)

参加料:無料(ワットポー入場料200バーツは払う必要あり)

場所:ワットポー境内マッサージセンター前

※朝8時はワットポー開場時間前であるため、開いている門が少ないので注意しましょう。
※動きやすい服装で参加しましょう。

 5 ワットポーおすすめのお土産

ワットポーにはワットポー・オリジナル商品が置かれており、しかもお手頃価格なものが多く、お土産にもぴったりです。

5.1 オリジナル・マッサージオイル

タイ古式マッサージの総本山であるワットポーならではのお土産です。

このマッサージオイルは「ポンツクショウガ」という筋肉の痛みを緩和する働きがある植物が使われていて、肌に塗布するとスーッとして気持ちがいいオイルです。うっすらと日本でお馴染みの湿布薬の香りがします。

・オリジナル・マッサージオイルのお値段

200ml:300バーツ
120ml:200バーツ
20ml:70バーツ

5.2 オリジナル・バーム

こちらもワットポーのオリジナル商品です。上記でご紹介したマッサージオイルと同じ成分ですが、こちらはバームなので持ち運びにも便利です。また、実際にワットポーでのマッサージに利用されていて、敏感肌の方でも利用できる低刺激な付け心地です。オリジナル・マッサージオイルと同様に肌に塗布してしばらくすると、スーッとしてきます。

・オリジナル・バームのお値段

50グラム:70バーツ
80グラム:80バーツ

ご紹介したマッサージオイルやバーム以外にも、石鹸などのワットポーのオリジナル商品があり、それらには全て「Wat Pho Brand」とラベルが付いているのでわかりやすいです。ワットポーのオリジナル商品は、ワットポー境内のマッサージスクールで販売されています。

また、ワットポー境内その他の場所でもお土産屋さんがいくつかあります。仏像、手作り工芸品、ミサンガや仏像など、タイの温もりが感じられるものが多いです。

6 まとめ

タイの首都バンコクで1番の観光名所といっても過言ではないワットポー。

東京にも負けない都会が広がるバンコクですが、ワットポー周辺ではそんな都会を忘れてしまいそうな、昔ながらの穏やかな時間が流れます。

ワットポー境内だけではなく、周辺のエリアにもお土産屋さんやおしゃれなカフェ、のんびりお散歩できるような雰囲気が広がっていますので、ぜひ立ち寄ってみてください!