タイ

バンコクでのレンタルバイクは免許必要!借り方や注意点は?

日本人に人気が高い海外旅行先の一つ、タイ。

特に首都バンコクは、昔ながらの街並みや安くて美味しい屋台、そしてまるで東京のような大都会が融合したカオスなその光景に、病みつきになってしまう人が続出してしまう魔性の街と言われています。

バンコクではBTS(バンコクスカイトレイン)やMRT(地下鉄)、そして世界一最安値と言われるメータータクシーやタイの名物トゥクトゥクなど、交通手段が豊富にあります。

しかし、中にはレンタルバイクを利用して自身でバンコクの街並みを見てまわりたいと思われる方もいらっしゃるかと思います。

今回はバンコクでレンタルバイクを利用する方法をご紹介します。

※ご紹介するタイバーツ料金は、3.5をかけると日本円の大体の値段がわかります。
例)100バーツ→100×3.5=約350円

1 バンコクのレンタルバイク/レンタルの流れ

1.1 免許

タイはジュネーヴ交通条約加盟国となっており、日本の国際免許はタイで有効となります。

しかし注意しなくてはならないのが、タイのレンタルバイク屋さんでレンタルできるバイクは125cc以上となっている点です。

日本の普通免許で運転できるバイクは50ccまでとなっているため、タイでレンタルバイクに乗る際は、原付の1つ上の車両区分の運転資格を得てから国際免許証を取得しましょう。

バンコクだけではなく、タイのレンタルバイク屋さんでは、バイクをレンタルする際にいちいち「あなたの国際免許では125ccのバイクには乗られません」と教えてくれない事の方が多く、国際免許証を確認しないケースさえ少なくありません。

そしてタイの警察官は、外国人観光客の多くが50ccバイクまでしか乗られない免許しか持っていない、ということを知っており、交通事故削減のため(という名のお小遣い稼ぎ)街の至る所で厳しく取り締まりを行っています。

一昔前までは、警察官にこっそりお金を渡せば(つまり賄賂を渡せば)見逃してもらえることも多かったのですが、現在ではSNSの普及もあり特に首都バンコクではその手は使えなくなりました。

また、無免許運転に対する罰も厳しくなり、懲役3ヶ月もしくは5万バーツの罰金となっています。

なので、タイでレンタルバイクに乗る場合は

125ccのバイクに乗れる免許を取ってから国際免許を取得する

という点にくれぐれも注意しましょう。

別記事で国際免許の取り方を詳しくご紹介していますので、よければ見てみて下さいね。

1.2 レンタルの流れ

レンタルバイク屋さんではパスポートを預けるか、デポジット料金(1000バーツ〜4000バーツ)を預ける必要があります。

パスポートを預ける様にしつこく要求してくるレンタルバイク屋さんもありますが、パスポートはいざという時に必要なので、出来るだけデポジット料金を預けられるレンタルバイク屋さんを選びましょう。

また、デポジット料金を預けた際にもらう領収書は失くさないように気をつけましょう。失くしてしまうとバイク返却時にデポジットを返してもらえません。

次に、契約書を渡されサインします。レンタルする日数、宿泊先・滞在先、電話番号を記入し、バイクの鍵と契約書の控えを渡されます。

その際、良いレンタルバイク屋さんであればバイクに「第三者障害保険」を付けられます。

また、バイクを傷つけてしまった場合、小さな傷であれば問題ない事が殆どですが、大きな傷・損傷は借りた側が支払わなければなりません。

返却時に揉めない様に、バイクを借りた時にスマホでバイクの写真を撮っておくことをおすすめします。

契約書にはバイクを傷つけてしまった際の事も記載されているので確認しておきましょう。バイクの劣化による故障、パンク等が生じた場合の修理費についても、ドライバー持ちなのかどうか?を確認しておきましょう。

悪質なレンタルバイク屋さんだと状態が悪いバイクを貸し出ししており、借りる側の費用がかさんだり事故に繋がる危険も大いにあるので、事前チェックは入念にしましょう。

念のため、ナンバープレートの写真も撮っておきましょう。

タイヤの空気圧の状態チェックも忘れずに。

また、バイク盗難防止のためにもハンドルロック、キーシャッターの閉め方も確認しておきましょう。バイクを停車しておく際にハンドルロックやキーシャッターを忘れると、爪楊枝やガムなど巧みな方法で悪戯をされたり盗まれたりしてしまいます。(盗まれた際はどうなるのか?という内容も契約書を確認しておきましょう。)

また、契約書の控えもバイク返却時に必要になるので、失くさない様に気をつけましょう。

2 バンコクのレンタルバイク/保険加入は必要?

兎にも角にも…

海外保険には必ず加入しておきましょう!

バンコクは交通量が大変多い街です。

朝晩は通勤・帰宅ラッシュで道路は混み合い、日本に比べると運転マナーは荒く、特にバイクの運転には細心の注意が必要です。

そして、いくら自身で注意していても、いつどこで事故に遭遇するかはわかりません。

海外でバイクのレンタルをする・しないに関わらず、海外旅行に行く時には、必ず海外旅行保険に加入しておきましょう。

そして、海外旅行保険に加入していても、保険適応になるケース、ならないケースがある事を理解しておきましょう。

<レンタルバイク・保険適応になるケース>
・レンタルバイクに乗っていて、他人にケガをさせてしまった
・レンタルバイクに乗っていて、他人の物を破損してしまった
・レンタルバイクそのものを壊してしまった
・レンタルバイクを運転中に事故に遭い、ケガをしてしまった
・万策尽くしたにも関わらず、レンタルバイクが盗まれてしまった

<レンタルバイク・保険適応にならないケース>
・レンタルバイクを無免許・飲酒・薬物使用の状態で運転していた場合の事故
 (※1でご紹介した「125cc以上の免許を持たずに運転していた場合」は無免許扱い、つまり何かあっても保険が適応になりませんので気をつけましょう。)
・レンタルバイクで何らかの競技に参加(練習も含む)した場合の事故
・レンタルバイクを直接、レンタル業者と書面を交わして借りたのではなく、仲介業者を通して借りた場合や、旅行会社のサービスでレンタルした場合の事故
・バイクを家族から借りた場合の事故
 (※他人から旅行前に借りて持参したバイクについては、携行品保証特約の対象となって保険適応になる場合があります。)
・盗難された場合、施錠が不十分であったなど明らかに本人に過失があった

<保障金について>
海外旅行保険の保障金についてはケースバイケースで判断されることが多いです。

保障金の額も保険会社や加入コースによってバラバラですので、バンコクでレンタルバイクを利用する場合、自身の加入する海外旅行保険について詳しく確認し、保険対象の可否、金額を把握しておくことをおすすめします。

3 バンコクのレンタルバイク/ガソリンについて

3.1 ガソリンの基本ルール

バンコク(タイ)のレンタルバイクのガソリンのルールは、日本と同様に借りた時と同じ量を入れて返す、という流れになります。

しかし、バンコク(タイ)のレンタルバイク屋さんでは、日本のように最初に満タンで貸してくれる訳ではなく、少ない状態で貸されることもあります。

念の為、最初のガソリンの量をスマホで撮影しておき、オーナーさんに確認しておくのも良いですね。

もしガソリンを入れずに返す場合は、ガソリン代の代わりにその分のお金を支払うかたちになります。

3.2 ガソリンの種類

バンコク(タイ)にはいくつかのガソリンの種類がありますが、レンタルバイクで利用するのは以下のいずれかになります。

・95(ガオ・ハー):日本でいうハイオク
・91(ガオ・ヌン):日本でいうレギュラー

一般的には91(ガオ・ヌン)を利用することが殆どですが、バイクをレンタルする際にオーナーさんに確認しておくと安心です。

3.3 ガソリンの注文方法

ガソリンスタンドでガソリンを入れる際は、例えば91(ガオ・ヌン)を入れる場合

「91(ガオ・ヌン) 100バーツ」

などとお願いしましょう。(レギュラーガソリンを100バーツ分入れてください、という意味になります。)

セルフサービスのガソリンスタンドもありますが、入れ方は日本と同じと考えておけば大丈夫です。挿絵付きの説明が置いてあるので安心です。

例えば、100バーツをセルフサービスの機械に投入すれば、だいたい3リットルちょっとのガソリンが入れられます。(セルフサービスのガソリンスタンドの方が少し安めです。)

また、首都バンコクではだいぶ少なくなりましたが、特に田舎の方ではウィスキーの瓶やペットボトルにガソリンを入れて販売している売店があったりもします。

その際は、その瓶やペットボトルに「20バーツ」「30バーツ」と書いてあるので指を差して「これ1本」と伝えれば大丈夫です。

4 バンコクのレンタルバイク/ヘルメットについて

数年前まで、バンコク(タイ)ではバイクの運転手はヘルメット必須、しかし後部座席に乗る人はノーヘルメットでもOKというような風潮がありました。

しかし、現在のバンコク(タイ)では交通マナーに対するルールが厳しくなり、ヘルメットは絶対に必須です。

ノーヘルメットだった際の罰金は警察官一人一人の裁量によるので一概にいくらと決まっていませんが、特に外国人は違反するとタイ人より多く罰金を取られます。

何より、自分の身を守るためにもヘルメットは必ず装着するようにしましょう。

バンコク(タイ)でバイクをレンタルする際は、レンタルバイク屋さんでヘルメットも必ず貸してくれます。友人など同乗する場合は、人数分を必ず借りるようにしましょう。

これは当然の事ながら、レンタルバイク屋さんで貸してくれるヘルメットは他のお客さんも使用するものですので、常夏のバンコク、ヘルメットの臭いが気になる!という方は、自身でヘルメットを持参するかバンコクで購入しましょう。

5 バンコクのレンタルバイク/おすすめ店

5.1 Fatboy motorbikes

こちらのレンタルバイク屋さんはバンコク内に3店舗ありますが、バンコクのBTS(バンコクスカイトレイン)のエカマイ駅から徒歩10分という立地の良い場所にある店舗が行きやすくおすすめです。

店名にある“太った男の子”の看板が目印です。

オーナーさんが欧米人のため、スタッフも英語が話せるのでコミュニケーションが取りやすいお店でもあります。

・スクーター:250バーツ〜/1日
・中型バイク:400バーツ〜/1日
・大型バイク:800バーツ〜/1日

たくさんの種類のバイクがあり、ホームページで車種を確認して予約をすることも出来ます。

公式HP:Fatboy motorbikes

※営業時間が明記されていないので、お店に行く前にFacebookやLINE、電話でお店がオープンしている時間を確認して行くことをおすすめします。

5.2 EMMA Motorbikes Bangkok

このレンタルバイク屋さんは、バイクが綺麗で新品が多いことで知られています。

また、オーナーさんはタイ人ですが、英語もタイ語も話すことができるためコミュニケーションが取りやすいです。

こちらはちょっとアクセスが悪い場所にあり、BTS(バンコクスカイトレイン)のモーチット駅からGrab等でタクシーを利用して行きましょう。

・125ccバイク:900バーツ〜/1日 5000バーツ/1週間

長期間で借りると安くなります。FacebookやLINEで連絡を取ってから行くと安心です。

公式HP:EMMA Motorbikes Bangkok

Facebook:Facebook

LINE ID:motorbikeemmabkk
営業時間:11:00am〜7:00pm(不定休)

5.3 Rent a scooter Bangkok

こちらのお店はとても見やすいホームページがあるのが特徴です。

車種も見やすく、自分の利用したいバイクを見つけやすいです。

BTS(バンコクスカイトレイン)のトンロー駅からも歩いて10〜20分ほどで行ける場所にあります。

125ccバイク:250バーツ〜/1日・1200バーツ〜/1週間・2400バーツ〜/1ヶ月

値段表記も大変わかりやすく、日本でも馴染みあるバイクがたくさんです!

こちらも行く前にFacebookで連絡を入れてから行くと安心です。

公式HP:Rent a scooter Bangkok

Facebook:Facebook

営業時間:10:00am〜6:00pm(定休日:日曜)

バンコクのレンタルバイク/もし事故に遭ってしまったら?

万が一、バンコクでレンタルバイク利用中に事故に遭ってしまった場合、まずはパニックにならず、気持ちを落ち着けることから始めましょう。

・自身(相手がいる場合は相手も)怪我の確認

・万が一、大怪我をしてしまった(させてしまった)場合は救急車を呼びましょう。

バンコクには日本人も多く住んでいるため、日本語が通じるかつ24時間対応の救急病院もあります。

病院連絡先:バンコク病院

病院連絡先:バムルンラート病院

病院連絡先:サミティヴェート病院

また、日本のように緊急に呼べる救急車番号は「1669」となりますが、タイ人は無料、外国人は有料になってしまいます。

しかもタイ語しか通じず、指定しない限りはタイの国立・公立病院に連れて行かれます。

よほどタイ語に自信が無ければ、上記にご紹介した病院の電話番号をメモしておきましょう。

ちなみに外国人が救急車を利用する場合の料金は、だいたい1000バーツ〜2000バーツ程です。

重症でない場合はGrab等を利用してタクシーを捕まえる手もありますが、時間帯によっては(通勤・帰宅ラッシュ時)捕まりにくい時もあるので注意が必要です。

そして、救急車でもタクシーでもバンコクではどうしても渋滞にハマってしまうこともあります。

容体・時間帯で出来るだけ冷静に判断しましょう。
周りに日本人がいれば助けを求めるのも手です。

・事故に遭ってしまったら、警察も呼びましょう。タイ警察は、その他の東南アジアの国々がそうである様に日本の警察に比べ信用できない点、頼りにならない点が多いため、ツーリストポリスに電話をするのがおすすめです。

ツーリストポリス:1155(24時間対応)

電話をかけるとタイ語と英語でアナウンスがあり、言語を選択できます。日本語は「4」を押します。

・余裕があれば病院に行く前に海外旅行保険会社に確認(ここで状況により保険が適応になるかどうかの判断をされる場合もあります。)

クレジットカード付帯の海外旅行保険では、キャッシュレスで治療を受けられる場合もあります。
容体によっては、海外旅行保険に加入していないと莫大な治療費がかかってしまう事もありますので、しつこいですが海外旅行保険加入は必須です!

・バイクをぶつけてしまった、バイクが壊れてしまった、という場合にはバンコクのバイク屋さんにまず行ってみるのも良いかもしれません。

タイ語しか通じないかもしれませんが、スマホの翻訳機能を駆使して修理にどれくらいの値段がかかるか試しに聞いてみましょう。

街中の修理屋さんであれば、場合によっては安価で修理しれくれます。

また、軽度の損傷であればレンタルバイク屋さんのオーナーさんにバレずに何事もなく終わってしまうこともよくあります。

しかし、もし修理できなそうな場合、大きな損傷の場合は、正直にレンタルバイク屋さんに申し出ましょう。

先述しましたが、もともとバイクに原因がある場合もあります。そのような時のために、レンタルする際の契約書をしっかり確認しておくことが大切です。

7 まとめ

バンコクを自身のペースで、自身の自由に旅してみたい!という方にはおすすめのレンタルバイク。

しかし、タイは2018年度、バイクの死亡率が世界一位という不名誉な結果まで残しています。

それも踏まえて特に首都バンコクではかなり交通ルールが厳罰化されているので、まずは自身がバンコクでバイクレンタルをできる免許を持っているか?という点を確認することから始めましょう。

また、多くの東南アジアの国々がそうであるように、タイのバンコクでもバイクは無免許で運転しているタイ人が殆どです。

子どもでさえバイクを乗り回している光景もよく目にします。

また、飲酒運転やドラッグ使用者の運転も少なくありません。

だからといって、自身がその風潮に飲まれないよう、しっかり法を守って安全に楽しくレンタルバイクの旅を楽しみましょう。